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​「脳脊髄液減少症から治癒するまで」

けいさん

​女性 ✽ 30代

​原因:原因不明、突発性

元々片頭痛持ちだったのですが、発症する1ヶ月前くらいから頻繁に頭痛がしていました。痛みの感じはいつもの片頭痛の痛みで、普段飲んでいる頭痛薬が効いていた為特に気にはしていませんでした。

2021年10月末の朝にいつもの頭痛とは違う起立性頭痛がありました。
いつもの片頭痛だと立っていても寝ていても痛みは変わらないのですが、そのときは横になっていると痛みを感じず、起き上がると痛みがあり、頭を締め付けられる感じの今までに経験したことのない頭痛でした。頭痛薬を飲んでも効かず、通勤途中でめまいと吐き気までしてきたのでこれはおかしいなと思い、急遽仕事を休んで近くの脳神経外科に行きました。
歩いていける距離の病院でしたが少しの間でも起き上がっているのが難しく、タクシーで行きました。


病院の待合室でも起き上がっているのがしんどくて、受付の方に話してベッドで寝ながら待たせて頂きました。先生がすぐに来て下さり、強めの頭痛薬を飲ませてもらい、MRIをとってもらいましたが特に脳の異常は見られませんでした。


その後先生が私の症状で思い当たる病名が脳脊髄液減少症かもしれないとの事で、専門の先生がいる大学病院に紹介状を書いて下さいました。
その病院ではとりあえず痛み止めを出して頂いたのですが、薬局で待っている間に吐き気があり、トイレで嘔吐してしまいました。しばらく動けずトイレでうずくまっていました。あのときはほんとに辛かったです…。

次の日に紹介状をもらった大学病院に行きました。
夫が受付をしてくれている少しの間でも起き上がっていることがしんどく、人の少ない所で少し横になって待っていたのですが、近くを通りかかった病院関係の方が駆け寄って来て下さり、症状を言うとすぐにベッドのある所へ連れて行って下って点滴をしながら診察の順番を待っていました。


ようやく診察の順番がまわってきたのですが、髄液が漏れているかどうかはちゃんとしたMRIをとらないと確実には分からないらしく、そのMRIも2週間後くらいにしか空いていなくて、結局ちゃんとした診断が出たのは1ヶ月近く経ってからでした。

診断結果としては、やはり髄液が少し漏れているということ。特に最近頭を打った事や交通事故を起こした訳でもないので原因不明の突発性ということ。(20年程前に交通事故をしたことはあるが、それは先生いわく関係ないという事でした。)
あと1ヶ月程薬と漢方(五苓散)と水分補給で様子を見て、それでも症状が無くならなければブラッドパッチなども考えていきましょうとの事でした。

その後1ヶ月程は起き上がっているのが難しく、頭痛の他にも首が痛くて動かない(なった事はないけれどムチ打ちの様な感じ?)食欲不振、下痢、目眩、耳鳴り、耳が詰まった感じがずっと続きました。トイレに行くのもしんどく、床に這いつくばって行っていました。
いつまでこの症状が続くのか不安でしたが、1ヶ月経った頃から少しずつ起き上がれる様になり、首の痛みは無くなりました。起立性頭痛は、今日は5分起きていられた。今日は10分、という様に、少しずつ少しずつではありますが良くはなっていくのを感じました。


結果的に、症状が出てから仕事に行ける様になるまで3ヶ月程、全く症状がなくなるまでは4か月程かかりました。
薬と漢方は症状が無くなってからも1ヶ月程は飲み続けて下さいと先生に言われたので薬と漢方はその後もしばらく飲んでいました。
先生からは症状がまた出てきたら来て下さいと言われていましたが、それから脳脊髄液減少症の症状は無くなり、前からあった片頭痛もほとんどなくなりました。

担当の先生の今までの患者さんの中でいうと再発率はかなり低いとおっしゃっていましたが、またいつ再発するか怖いので治ってからも水分補給だけはずっと気をつけてとる様にしています。

長くなりましたが、私自身病気のときは不安で、脳脊髄液減少症の情報が少ない中経験者の方の話がとても励みになりましたので、できるだけ詳しくお伝えしたいと思いました。少しでもこの病気で苦しんでいる方の為になればいいなと思います。

発症から現在までの簡単な病歴

2021年10月突発性の原因不明

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